熊本地震から4年(活断層写真あり)

2020/04/18

2016年4月14日と16日の2度にわたって震度7に襲われた熊本地震から、まる4年が経ちしました。

熊本の市街地を歩くと、地震があったことさえ忘れるくらいの活気ですが、熊本城や阿蘇山へ行くと、その惨状が生々しく残っています。

以下は、報道ではなかなか伝えない、現地の様子です。
1年半前と少々古い写真なので、復旧が進んだところもあるかと思うのでご注意ください。


熊本城の周囲はこのように、基本的に立ち入り禁止になっています。2019年10月5日から一部の特別公開ルートを設けましたが、新型コロナウイルスの影響により、この特別公開も今は休止しています。


一見問題なく建っていそうな櫓ですが、右側を見ると回廊部分と石垣が崩れています。


崩れた部分の屋根の形が残っています。徐々に崩壊していったというより、非常に強い地震動で石垣が一気に崩れて一体がガサッと落下したように見えます。


石垣に近づくと、本来であれば隙間なく積み上げられている石垣のそこかしこに空隙ができています。ほとんどの石垣に、ないはずの空隙ができてしまっています。崩壊の恐れがあるため、土嚢で崩壊防止措置を施しています。


大きく崩れた石垣は、風雨にさらされ被害が拡大しないよう、一時的にコンクリートを吹きつけています。


熊本市の中心地から少し離れたところです。砂が残り、地中にあるはずの管が飛び出たままになっていることから、液状化があったことがわかります。


奥の道路の色が違う部分(少し濃いグレー)があります。その部分の歩道の線を見ると、くねっているのがわかると思います。ここに、活断層(布田川断層:ふたがわだんそう)があるのです。黄色の矢印は断層がずれた方向です。


阿蘇外輪山の内側の、阿蘇大橋につながる道路です。阿蘇大橋が大崩落したため、付近のかなりの範囲の道路封鎖をしています。


阿蘇山の山並みが、ことごとく崩壊したことがわかります。スプーンでえぐり取ったような茶色い箇所がその部分です。現在は草が生え始めています。


崩れた斜面に接近すると、そのスケールの大きさに言葉が出ません。


阿蘇山のカルデラ内にある阿蘇神社です。門や社殿のほとんどが崩れてしまいました。写真は境内に掲げられている被災直後の写真を写したものです。


残った社殿も危ないので、近づけないよう柵が張られています。なお、阿蘇神社では復旧への目標寄付額が集まり、復旧工事が進められています。

熊本地震からちょうど4年目の2020年4月16日、新型コロナウイルスの蔓延で、緊急事態宣言が全国向けに発出されました。
こんなときだからこそ、よけいな心配をしないよう、地震への備えもしっかりしておきましょう。