火山たちのあれから10年

2019/04/29

大きな噴火からちょうど10年を迎えた火山があります。
前におはなしした、2000年3月噴火の有珠山(北海道)。
そして、2000年6月月噴火の三宅島(伊豆諸島)。
有珠山の話題のとき、
「覚えている人の方が少ないかも」
と書きました。
これは、三宅島のせいです。
三宅島は、話題が盛りだくさんでした。
大きな噴煙。
全島避難。
山頂の大陥没。
火山ガス。
毎日毎日メディアが三宅島の情報を流し、
有珠山の噴火はみなさんの記憶から
すっかりなくなりました。
確かに噴火の規模は三宅島の方が大きかったです。
メディアとしては視聴率のために
そちらを取り上げるのは普通のことかもしれません。
でも、それがために、メディアに出なくなった被災地の、
復興支援に影響があるのはマズイと思います。
幸い、多くの苦労があったとは思いますが、
有珠山の周辺の町は無事復興しました。
三宅島は、未だ復興途上といっていいでしょう。
有毒な火山ガスが何年も放出されていたため、
人々が長期間、島に戻れなかったからです。
現在も、火山ガスが一部で出続けているため、
立ち入り規制区域があるようです。
ほぼ同時期に大きな噴煙を上げた2つの火山。
その10年後の違いはこんなにも大きいのですね。
ちなみに筆者は、三宅島にはかかわってません。
というか、関わらせてもらえませんでした。
そのおはなしはまた次回。