断層のずれ方はいろいろ

2019/04/29

断層と一口にいっても、
動き方により4つに分類されます。
4分類の前に、まずもっと大きな分類として、
次の2種類があります。
a.縦ずれ断層
b.横ずれ断層

断層は地面の壊れやすい部分というおはなしをしました。
壊れやすい部分は、「面」となっています。
絵で表すと、こんな感じです。

その壊れた部分を断層面といいます。
この言葉を使って、先ほど大別した断層を説明します。
a.縦ずれ断層
断層面を境に左右の地面が上下にずれた断層
b.横ずれ断層
断層面を境に左右の地面が左右にずれた断層
縦ずれ断層には、さらなる分類があります。
断層がなぜ動くかについては、以前おはなししました。
断層は、自分の意志で動いているわけではなくて、
地殻になんらかの力が加わって、
その痛みを感じたときに動くという内容でしたね。
縦ずれ断層の、さらなる分類は、
そのなんらかの力の加わる方向による分類です。
断層面に向かって、
うーんと引っ張られる力を引っ張り力
ぎゅぅっと押される力を圧縮力といいます。
それぞれの力により、分類は以下の通りになります。
a-1.正断層
引っ張り力により、
上に乗っている部分が
滑り台を降りるようにずり下がる
断層

a-2.逆断層
圧縮力により、
上の乗っている部分が
上にもちあがる
断層

横ずれ断層には力の方向による分類はありません。
ただし、左右の違いがあるので、以下のように呼ばれています。
断層の境目ではなく、どちらかの部分に自分が乗り、
b-1.右横ずれ断層
自分から見て向かい側の部分が右に動いた断層

b-2.左横ずれ断層
自分から見て向かい側の部分が左に動いた断層

もし旅行中に断層を発見したら、
ただ「断層だ~」と思わずに、
ぜひ、どの分類に当てはまるか考えてみてください。
現場では、けっこう分かりやすいものですよ。