M8.6スマトラ北部西方沖地震で増えた、日本の地震
2012年4月11日、日本時間17:39、M8.6のスマトラ北部西方沖地震が発生しました。
スマトラ沖では2004年にM9.1の地震が発生してから、M8以上の地震がこれで8回目です。
超巨大地震はその周囲に数~十数年間巨大地震を頻発させます。
また、超巨大地震も巨大地震も、起きた直後には地球中の地震を増やします。
たとえ地球の裏側で起きた巨大地震でも、自国の地震数を増やします。
日本ももちろん例外ではありません。
それを見るために、今回、気象庁発表のデータを元に、以下をグラフ化してみました。
スマトラ北部西方沖地震発生前後の、
1.震度1以上の地震発生回数の変化
2.マグニチュード2以上の地震発生回数の変化
3.震度別の地震発生回数の変化
それぞれをじっくり見てみましょう(グラフはクリックすると拡大されます)。
前後1週間ずつ取ってあります。
明らかに激増です。
前1週間で35回。
後1週間で91回。
実に、2.6倍です。
次です。
ぱっと見ただけで、マグニチュードの大きな地震の発生頻度が高くなっているのがわかります。
スマトラ北部西方沖地震発生後は、発生前の地震数の何倍になったかは、具体的には次の通りです。
M2→1倍(不変)
M3→2.5倍
M4→4.3倍
M5→6倍
M6以上が日本で起きなくてラッキーでした。
世界ではこの間、M6以上が7回起きています。
最後です。
こちらも、震度が大きい地震の発生倍率が高いことがわかります。
震度1 →2.1倍
震度2 →2.8倍
震度3 0回→8回
震度4 0回→3回
このように、回数、マグニチュード、震度のどの観点から見ても明らかな増加がわかりました。
これは、次のような理由であると言われています。
超巨大地震や巨大地震は、発生する地震波のエネルギーが強い。
つまり、なかなな減衰しない(消えない)。
すなわち、地震波は減衰しきるまでに何度も地球を往復する。
その地震波が、日本のような多数の断層をもつ土地を通ると、
断層が刺激され、地震発生につながる。
巨大な津波が発生すると、それが対岸の国に到達することは多くの日本人も知るようになりました。
津波だけでなく、他国の地震が自国の地震を発生させることがある、ということを知っておいてください。
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