断層地形の例(鬼首地震)
不自然に屈曲した地面を見たら
断層地形を疑え、というおはなしをしました。
その、わかりやすい例をおみせしましょう。
まずは、以前お見せした野島断層です。
手前のバリバリに割れた道路の縁石に注目してください。
これは見事です。
まっすぐな縁石が、見事にクキッと曲がってます。
次にこちらを見てください。
これは、わかりますか?
道路を横切るように修復中の地面があります。
でも修復中の地面ではなく、
道路中央の白線に注目してみてください。
わかりましたか?
手前の白線を延長するとどうなるでしょう。
奥の白線につながらいのがわかりますか?
正面に人が立っている奥側の道路が、
右にずれてるんです。
矢印で示すと、こうなります。
ここは、温泉で有名な宮城県鳴子町(現、大崎市)は鬼首。
地図で言うと、たぶんこの辺です。
大きな地図で見る
多分という表現でごめんなさい。
当時の(当時も?)筆者は緻密さが足りず、
写真を撮ってもどこなのかを記録する癖がありませんでした。
さて、1996年8月11日、鬼首地震が起こりました。
前掲の写真はそれからわずか2週間後、
8月25日の写真です。
この地震は、以前おはなしした「地殻が痛みに耐えられず骨折した」
という理由で起こったものではありません。
火山活動の影響で起きた地震です。
詳細については後日おはなししますね。
その地震を起こした断層が右横ずれを起こしたのです。
ただし、写真の屈曲は、その断層のメインの部分ではありません。
メインの部分は、地下深くにあるという調査結果が出ています。
ですので、写真の屈曲は、小さな小さな断層でしょう。
人によっては「単なる地割れ」という人もいるかもしれません。
ただ、見た目にわかりやすく、
自分のもっている屈曲の写真がこれしかなかったので、
「地面の屈曲」を感覚的に見てもらうために掲載しました。
現在のこの道路の様子は、行ってないのでわかりません。
この場所を通った方は、ぜひレポートをお寄せください。
ちなみにgoogle mapでは、
地表の様子がわかるほど接近して見ることができません。
また、ストリートビューの画像もありませんでした。
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[…] 前回の野島断層と鬼首地震での道路のずれで、 意外にもいろんな場所に断層地形があることがわかりました。 今度は「え!? こんなところにも!?」 というのをお見せしましょう。 […]