キュレーションの意味を理解したつもりのキュレーター達

2019/04/29

onetopiというキュレーションサイトで、パートナーキュレーター(公式キュレーター的なもの)をやらせてもらっている。担当分野は、ズバリ「地震」。

2011年4月に始めた当初から1年超は、地震キュレーターは自分1人。
文字どおり学芸員さながら(?)に、ネットに散在する地震(ときに火山も)情報について、怪しげな情報はすべて排除し、信頼できそうな情報と役に立ちそうな情報を厳選し、解説付きで投稿してきた。

ONETOPIは途中から「誰でもキュレーター制度」を取り入れるようになった。
民間企業が、自社事業の発展のために制度を拡大することには何の批判もない。民間企業はボランティア団体ではないのだから。
ただいかんせん、パートナーキュレーターのように編集部の判断で登録されたキュレーターとは違い、自らで登録した自称キュレーターの一部は、怪しげな情報でも「オモシロイ」と思ったら何でも食いついて投稿してしまう。

例えば「地震予報」。
これについて、「次はいついつに来る」というネット上の情報を見つけると、自称キュレーターはこの情報に対し「コワ~」と解説を付けて投稿する。
これではもはや、キュレーターと呼べるような次元には到底いないといえる。

さて、こういう価値のない情報を垂れ流す自称キュレーターに対しては、ONETOPI自体が禁止もしてない(ある程度投稿規定はある)ので100万歩譲ってヨシとして、管理人が残念でならないのは、読者側が、そういう怪しげな情報こそリキュレーション(twitterでいうリツイートみたいなもん)をすることだ。

311から数日後、怪情報に惑わされて海外に逃げたり遠くに引っ越したり、子供だけ疎開させたりなど苦汁をなめた国民。彼らの一部は、結局学習することなく、自らが怪情報を拡散するだけの人間に成り下がっていることに気づいていない。むしろ、積極的に怪情報を取り入れたりする。
悪意があってやっているならともかく、純粋にやっているとしたらこれは由々しき問題だ。

人間は誰しも、自分に届く限られた情報から判断しなければならない瞬間は往々にしてあるだろう。
しかし、一度立ち止まって「これ、ホントか?」と考える人間になることは、教育や躾でできるはずだ。

日本の教育制度にまで踏み込むつもりはないが、せめて、日本人が幸せに生きるための最低限の知恵や習慣が、誰にも平等に当たり前に備わる国であってほしい。