防災科研さん、早期の公開を~新新強震モニタ&津波モニタ~

2019/04/29

2016年11月22日福島県沖の地震の情報収集の過程で、こんなものが存在することがわかりました。

強震モニタ津波モニタ
防災科学技術研究所サイトから引用)

現在公開されているのは、強震モニタと新強震モニタです。

【強震モニタ】
地面の揺れ具合を2秒おきに更新。

強震モニタ
防災科学技術研究所サイトから引用)

【新強震モニタ】
地面の揺れ具合を1秒おきに更新。こちらのほうがお薦め。
九州だけピックアップされているのは、2016年4月14日16日の熊本地震を受けて改良されたため。

新強震モニタ
防災科学技術研究所サイトから引用)

一生懸命探したのですが、一番上の図のモノは公開されていませんでした。
悲しいです。とても。

ですので、勝手に命名させていただきました。

強震モニタではver1.0と名称が被ってしまうので、最新版を「新新強震モニタ」としました(安易)。
津波モニタは防災科技研のとおりです。

で、何が違うかというと、って一目瞭然です。
日本海溝海底地震津波観測網(S-net)の情報が追加されているのです!!!

え? S-netって?
そうですよね。
この整備事業は、未完なのでほとんど知られていないと思います。

これまで海底地震計は、船で海上に出向いてピンポイントかつ一定期間で設置され、地震計を回収して初めてデータが取れる、というものでした。

しかし、2011年東北地方太平洋沖地震を受けて、地上のように地震計を定置し、即時にデータが収集できる仕組みが必要ということで、同じ年から整備事業が始まりました。

一番上の図からすると、事業の最終段階である海溝軸に沿った地震計ネットワークの配備はこれからのようです。

ですが、既設のネットワークは十分に稼働しているようです。

感動的(というと被害に遭われた方には大変申し訳ないのですが、純粋に科学として感動的)なのは、2016年11月22日福島沖の地震のモニタの動画を見ると、前震っぽい動きや、津波の発生状況が目に見えることです。
いやぁ、画期的!!!
(2倍速と6倍速のmp4がDLされますが、2倍速のほうが地震活動の初期の動きを目で追いやすいです。)

海底の動きがこんなにわかるようになるなんて、自分が某研究所にいたときには夢にも思いませんでした(想像力が欠如するだけ?)。

で、防災科学技術研究所のみなさんに切なるお願い。

ぜひ、新新強震モニタと津波モニタを公開してください!

「事業が終わってないのでムリよん」と役所的なことを言わずに、「全責任は使う人にあります」とドデカく注記していただき、試験段階でもいいのでぜひもので公開を!(新強震モニタさえ試験公開ですが、あれはあれでもう十分なので)。

とくに、津波の発生から移動が目に見えるというのは、これまでの報道とはまったく違った形で、かつ、より強力な防災への意識づけになります。頼られすぎると確かに困っちゃいますけど。