地震慣れをコロナに適用する日本人
日本人は「地震慣れ」しているといわれます。
諸外国に比べてどのくらい慣れているかの論文は見つかりませんでしたが、
・震度2では微動だにしない
・震度3でも何事もなかったかのように仕事を続ける人がいる
・震度4だとさすがにビビるが収まればすぐに平時に戻る
という状態は、地震の(少)ない国の人からすると、異常らしいです。
イギリスなどの安定地塊に住む人は、震度2を経験すると、
「天変地異が起きるのかと思った」
と思うそうです。
また、外国に住む外国人で日本が地震多発地帯であることを知っている人は、
「あんな危険な国に住む日本人の気が知れない」
と思うそうです(たいていそういう国の方が日本よりはるかに治安は悪いのに)。
筆者は日本のなかでも都会といわれる場所に住んでいますが、新型コロナウイルスが蔓延している今、この「地震慣れ」がなぜか新型コロナウイルスにも適用され「危機慣れ」してしまっているように見えます。
なぜなら、
・地元商店街はごった返している
・ソーシャルディスタンスを実践する気のある人がやけに少ない
・公園など開放的な場所に人が密集している
・家族が密着して歩いている
だからです。
あれだけ行政から「3密」(密閉、密集、密接)を避けろといわれているのに、あたかも震度2や震度3のときのように平然としています。
地震慣れして今をぼーっと過ごしているみなさん。
新型コロナと地震は全然違います。
「あったりまえだろ」とお思いでしょうが、具体的に何が違うか明示します。
日本は、地震に対しては古来から、そう、1000年以上も昔から対策を進化させています。
日本中に地震計が張り巡らされています。
リアルタイムで地震発生情報が見られます。
耐震技術が世界一です。
ハザードマップが豊富です。
どのくらいの震度の地震では被害がどれくらいになるとわかります。
一方、コロナはどうでしょう?
感染検知計など存在すらしません。
リアルタイムで感染者把握はできません。
コロナ被害防止措置は開発されてさえいません。
どこが新型コロナ危険地帯かは不明です。
新型コロナ被害がどこまで拡大するか誰も正確に推定できません。
新型コロナは地震とはまったく異なると、「わかっている」じゃなくて、猛烈に心に刻み込んでください。
無意識に過ごすと、何世代にもわたって植えつけられた「地震慣れDNA」が、あなたの危機管理能力を低下させます。
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